パソコンで毎日のように繰り返される定型業務を誰かがやってくれたら──。そんな願いを叶える「RPA」に注目が集まっている。先行利用する欧州金融機関の事例を基に、どうすればうまく導入できるかを解説する。

 欧州の金融機関の間で採用が進む「RPA(ロボット・プロセス・オートメーション)」の可能性を紹介する本連載。後編となる2回目は、具体的にどう導入すればよいのかその手順を見ていく。

 RPA導入をきっかけに企業風土を改革(トランスフォーメーション)するコツにも触れる。

二種類あるRPAソリューション

 RPAの導入に当たっては、専用ソリューションを活用する必要があり、実際様々な製品が大手IT企業などから登場している。分類すると、大きく2つのタイプに分けられる。

 一つは、業務オペレーターが担う一部のオペレーションを代替可能にするタイプ「デスクトップ型RPA」。RDA(ロボティクス・デスクトップ・オートメーション)と称する場合もある。

 もう一つは、業務オペレーターが担う特定のオペレーションについて、エンド・ツー・エンドで代替するタイプ「バックオフィス型RPA」だ。デスクトップ型が各作業端末にRPAソフトウエアをインストールするのに対し、バックオフィス型はクライアント・サーバー型が一般的。どちらが自社に適切かどうかは、RPAを適用する業務に合わせて見極めることが重要になる。

 代表的なRPAソリューションとその分類を下図に示した。いずれも、「座標解析」と「オブジェクト解析」によって自動操作を実現している点では同じだ。

 座標解析とは、パソコンの画面上のどこが操作対象になるのか縦軸と横軸で場所を一意に特定するもの。一方オブジェクト解析は、操作対象(オブジェクト)のどんな挙動を自動化するかを分析するものだ。

 これらによって、表計算ソフトExcelのマクロやテストの自動化ツールよりも、ある程度複雑な手順を覚え込ませられる。

 RPAを使えば、操作対象のシステムを改修することなく、取引の約定から資金決済および商品などの受け渡しまでの一連の事務処理を、人手を介さずに自動的に処理できる。

 現在、デスクトップ型RPAには「Pega Robotic Automation」「UiPath」「AUTOMATION ANYWHERE」といったものがある。もう一つのバックオフィス型RPAは種類が少なく、「Blue Prism」が代表だ。

 多くのデスクトップ型がここに来てバックオフィス型へと拡張する動きが出てきている。デスクトップ型かバックオフィス型かのタイプにこだわり過ぎずに、各サービスの将来のロードマップを確認し、機能面で選定することをお勧めしたい。