全921文字
PR

 仕事は「受令で始まり報告で終わる」などと言われます。相談者の方はお分かりのようですが、どんな仕事でも報告はします。報告書だけでなく、メールなどを使って報告をする場合も多いでしょう。

 技術の現場では、どうしても事故やトラブルが起こります。こうしたときに素早く正確に情報を伝える力は、技術者にとって必須のスキルです。技術者のキャリアパスを考えると、若いうちに文章力をつけておくことをお勧めします。リーダーになれば、文章作成の仕事が多くなるからです。

 リーダーにとって、分かりやすい指示書などの作成スキルはマネジメント力の1つです。対面ではなくメールだけで指示する場合、受け取った人がスムーズに指示の内容を理解できれば、それだけでリーダーに対する信頼感が高まります。社外とやり取りする場合は、会社の評価も上がります。

 このように、社員の文章力が向上すれば企業も成長します。経営者には、そのことを理解していただきたいものです。

 社員の立場で経営者に提言するのは難しいかもしれませんが、まずはSEを集めて文章の勉強会を開催し、ゲストとして社長に顔を出してもらうといった試みをしてみてはいかがでしょう。技術者にとっての文章力の重要性や、きちんと勉強すれば文章力が高まることに気づいてもらえれば、経営者の意識も変わるかもしれません。

豊田 倫子
コンピュータハウス ザ・ミクロ東京
豊田 倫子 ヘルプデスクや検証技術者などを経て、約20年前から教育サービスに携わる。新⼊社員研修やリーダー研修、マネジャー研修などの企画コンサルティングや教材開発、研修講師、研修運営などを担当する。⼈材育成研修の受講⽣は延べ7万⼈。特に⼈気の研修が、本セミナーのベースとなっている⽂章⼒研修で、これまでに約5000⼈の⽂章を指導してきた。⽇経 xTECH ラーニングの⼈気セミナー「伝わる⽂章の査読・指導スキル養成講座」の講師を務める。