文章力の不足に悩んでいるエンジニアはたくさんいます。きちんと学びたいという思いはあっても、仕事に追われてなかなか思うようにいかないようです。

 今回は、そうした相談を取り上げます。回答するのは、SEをはじめ技術の現場で働く人を対象に文章作成の指導をしている豊田倫子氏です。

相談:忙しくて文章の学習時間が取れない
 SEとして仕事をする中で、文章力の必要性を痛感しています。学生時代も社会人になってからも文章の書き方をきちんと教わったことがなく、一から学び直したいと思っています。
 しかし日々の仕事が忙しくて、学習の時間が取れません。どうしたらよいでしょうか。

 忙しくてまとまった学習の時間が取れない、というのはよく分かります。SEとして最前線で活躍している人ほど、こうした状況にあるかもしれません。

 しかし、忙しい人でも日々の業務の中で文章力は強化できます。文章力を高めるには、1日5分のトレーニングでよいのです。

 最も手軽なのは、メールを使ったトレーニングです。ビジネスメールを書いたらすぐに送信せず、いったん下書き保存しましょう。そしてそれを、他人が自分に送ってきたものだという気持ちで読んでみます。

 客観的に自分の文章を読み返すことで、「本当にこの書き方で相手に伝わるのか」という意識を持つことが狙いです。伝わらないと感じたら、何が問題かを考えて書き直します。

 この程度のトレーニングなら、5分程度で済むでしょう。1日5分のトレーニングを続ければ、早い人なら2週間ほど、そうでない人でも2~3カ月で文章が変わってくるでしょう。

 「忙しいから」は理由になりません。日々の業務の中で文章力を高めていけばよいのです。まずはメールから始めてみてはいかがでしょうか。

豊⽥ 倫⼦
コンピュータハウス ザ・ミクロ東京
豊⽥ 倫⼦ ヘルプデスクや検証技術者などを経て、約20年前から教育サービスに携わる。新⼊社員研修やリーダー研修、マネジャー研修などの企画コンサルティングや教材開発、研修講師、研修運営などを担当する。⼈材育成研修の受講⽣は延べ7万⼈。特に⼈気の研修が⽂章⼒で、これまでに約5000⼈の⽂章を指導してきた。⽇経 xTECH ラーニングの⼈気セミナー「伝わる⽂章の査読・指導スキル養成講座」の講師を務める