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 論理的思考力やプレゼンスキル、資料作成術にプロジェクト推進力――。ビジネスを円滑に進めるために必要なこうしたスキルが、エンジニアにも求められています。プロジェクトが複雑化する中で、多くの関係者の理解や協力を得ながらスムーズに仕事を進めなくてはなりません。

 本連載では、コンサルタントとして製造業をはじめ様々な業界のプロジェクトを推進してきた著者が、全てのエンジニアが身につけておきたいスキルを解説します。まず取り上げるのは、プレゼンのスキルです。

 自分が開発中の技術を社内にプレゼンする、営業担当者に同行して顧客向けに製品の特長を説明する――。エンジニアにも、プレゼンの機会は多数あります。何を話してよいか分からない、一生懸命プレゼンしても聞き手に伝わらないといった悩みを抱えている人は多いでしょう。

 家電メーカーの研究開発部に所属する相川さん(仮名)も、そんな1人です。上長である研究開発部の渡辺部長から「開発中の新製品について営業部へ説明しておいてくれ」と言われました(図1)。

図1●家電メーカーの研究開発部に所属する相川さん。上長から、営業部向けのプレゼンを命じられた
図1●家電メーカーの研究開発部に所属する相川さん。上長から、営業部向けのプレゼンを命じられた
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 どうやら営業部から部長に対して「現在開発が進んでいる製品にどんなものがあるか理解しておきたいから、説明してほしい」と依頼があったようです。説明の相手は、営業部の部長と営業担当3名。説明の場となるミーティングは1週間後と、時間がありません。