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書き出した内容をグループ化し、切り捨てる

 次に、箇条書きで書き出した内容について、関連する内容や類似した内容をグループにしてまとめます。その上で、各グループにトピック名を付けてください。図3の青字がトピック名に当たります。

図3●グループ分けしてトピック名を付ける
図3●グループ分けしてトピック名を付ける
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 トピック名は工夫して考える必要はありません。例えば、「検討状況/準備状況」「直近のトラブルと解決方法」「プロジェクトを開始した経緯」「来週以降の動き」「プロジェクトメンバー」などが考えられます。

 ここまでで、資料に盛り込む内容として、どのようなトピックが考えられるか整理できました。次に、この中から不要なトピックを切り捨てます。不要なのは、出席者全員が既に理解しているトピックです。ただし、出席者が多忙などの理由で前回の内容を覚えていない可能性が高い場合や、重要な内容は、前回話していたとしてももう一度同じトピックを含めるようにします。

 このときのポイントは、切り捨てるトピックを判断する前に必ず上司に相談することです。資料に含む可能性がある事項をすべて書き出して、類似の事項をまとめるということまでは、あなたの仕事の価値です。しかし、重要事項に漏れがないかという確認と、何を捨てるかの判断は、上司との共通理解の下で行うことが大切です。

 ここで上司と共通理解を持っておけば、その後の資料作成がスムーズになります。資料作成が進んだ段階で、上司から「この観点はどうなってるの?」「これについても資料に入れて」といった指示が出るのを避けられるからです。

 市川さんの場合は、「プロジェクトを開始した経緯」「プロジェクトメンバー」については出席者が全員理解していると思われるため、切り捨ての対象としました(図4)。

図4●参加者が既に知っていることは切り捨てる
図4●参加者が既に知っていることは切り捨てる
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 資料の内容を決める前に、一度すべて書き出す。当たり前に見えるかもしれません。しかし実際は、この作業を多くの人ができていません。それが、資料作成の手戻りを生んでいるのです。

小早川 鳳明
経営再建プロフェッショナル
外資系コンサルティング会社を経て、現在は国内・海外企業の経営再建や経営改革、企業買収業務に従事。グローバル製造業、化学メーカー、全国小売チェーン、高級アパレルブランドにて、事業戦略策定・実行、クロスボーダーM&A、PMI、社内体制構築、新規事業立ち上げなどのプロジェクト統括を担当する。累計10万人以上の従業員に関わる経営改革を実施。 外資系コンサルティング会社では、研修トレーナーとして現役コンサルタントに対してコンサルティングテクニックを解説する経験を有する。著書に、グローバル大企業メーカーのリアルな経営改革と企業買収の現場を描いた『ハーバード・MIT・海外トップMBA出身者が実践する 日本人が知らないプロリーダー論』(PHP研究所)