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 PowerPoint資料には「メッセージ」が重要――。前回、建設会社勤務の市川さんの例を通して、それを確認しました。今回は、そのメッセージを際立たせるためのレイアウト方法を見ていきます(図1)。

図1●PowerPoint資料作成の4ステップ
図1●PowerPoint資料作成の4ステップ
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 前回説明した通り、PowerPoint資料では、スライド1枚ごとに1つのメッセージを配置します。コンサルタントは、「各スライドのメッセージをどう目立たせるか、メッセージの説得力や根拠を強めるためにどうするか」を常に考えています。説得力の高いメッセージを発することを最大の目的に、各スライドのデザインやレイアウトを考えます。

メッセージを基軸にスライドデザインを考える例

 各スライドのメッセージを目立つようにレイアウトする際のポイントは、以下の通りです。

  • 各スライドのメッセージは、それがメッセージであることが一目で分かるデザインとする
    (上司や役員なども見る可能性があるのがPowerPoint資料。製作者自らが口頭で補足しなくとも、さっと資料を見れば内容が伝わるスライドデザインであることが大切)
  • スライドに盛り込む情報が多すぎて、メッセージが目立たなくならないよう注意する
    (あくまでもメッセージが主役で、それ以外は脇役。脇役が主役のポジションを侵してはならない)
  • 仮にスライド1枚が切り出されて出回ったとしても、誤解なくメッセージが伝わるデザインにする
    (資料のうち1枚だけ切り出され、社内の別の目的で利用される可能性がある。意図せぬ使われ方をして解釈を変えられることを防ぐために、自身の主張であるメッセージは目立つ場所に配置する)