1枚の絵で事実を説明する
静的なメッセージとは、論理展開を伴わないメッセージです。一般的には、事実(根拠情報)のみを表現したい場合が該当します。
よくある失敗例としては、静的なメッセージのスライドにもかかわらず、いつの間にか自分の主張を同じスライド内に書き入れて、なんかの論理を展開してしまうケースです。静的なメッセージに対して、スライド内の内容が不規則な論理の流れを持ってしまうため、目線をどこに持っていけばよいのか分からないゴチャゴチャしたスライドが出来上がってしまいます。
一度、当該スライドは静的なメッセージとすることを決めたら、論理展開を入れ込まないように注意しましょう。論理展開の流れのないスライドとは、すなわち、図6のようなレイアウトのスライドです。漫画に当てはめると、1ページ全体に1つの大きな絵が描かれているページと同様です。1ページで伝えたい主題はあくまで1つであり、スライドを見る際に目線の流れや論理展開の流れは存在しません。
例えば、「昨年度1年間の地域別売上高を見ると、東北関東エリアの売り上げが最も多かった」というメッセージの場合。図7のように、グラフで事実を明示します。