企画書や提案書といった、仕事の主要局面での成否を分ける重要なドキュメントを筆者は「勝負ドキュメント」と呼んでいる。“勝てる”ドキュメントを作成するためのポイントを解説する。

勝負ドキュメントの作り方
目次
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第10回 分析から骨子作成まで 一連の流れを整理する
2019年4月から始まった、ロジカルシンキングを基礎とする資料作成の手法である「ストラテジックライティング」の連載はこれで最後になる。今回はこれまでの総まとめとして、分析からドキュメント骨子作成までの流れを解説する。
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第9回 MECEの悩みを解消する「分類再現性」の概念
前回はロジカルシンキングの根拠付けの概念として「アブダクション」に触れた。今回はその点を踏まえた上で、ロジカルシンキングを代表する概念の1つ「MECE」の活用のコツを解説する。筆者が考案した「合目的性」「分類再現性」という考え方を使う。
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第8回 論理に納得感を生み出す 「アブダクション」の仮説
前回に引き続き、ロジカルシンキングに基づく「論理構造」を持つ資料になぜ説得力が生まれるのかについて説明を進めていく。論理構造とは、結論を根拠によって支える構造を作ることである。今回は、論理構造においてどういう根拠付けになっていれば納得感を持ってもらえるのかについて解説する。
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第7回 意外と間違いやすい論理の「根拠」と「結論」
本コラムで紹介している「ストラテジックライティング」の手法は、ロジカルシンキングをベースとした資料作成の方法である。目標とするところは、「読み手を納得させる」資料を作ることにある。
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第6回 分析した論理構造を使ってダメ文章を組み立て直す
前回と前々回で、非常に分かりにくい文章を理解するために、文章の構造を分析する方法を説明した。分析に用いたのは、課題解決や業務の流れを表す構造である。構造を分析することで、書き手が伝えたい意図を明らかにした。
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第5回 業務フロー図で文章を分析、課題解決構造を導き出す
前回に引き続き、数回読み返したくらいでは理解できないレベルの分かりにくい文章の修正を継続する。対象となる例文を示す。
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第4回 読んでもさっぱり分からない文章、構造を手掛かりに理解する
今回からは出来の良くない資料をレビューして修正する具体例を使って、ドキュメント構造を活用した資料作成のポイントを解説する。
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第3回 図表の意味を説明する文章、ツリー構造で分かりやすくする
今回は、ドキュメントの骨格の中に埋めていく文章(段落)や図表の構造を考える。これらはもともとツリー構造ではないが、ツリー構造という視点を持つことで分かりやすい説明が可能になる。前回の事例の続きを使って、説明していく。
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第2回 ロジックツリーで課題解決、原因探索と対策検討用の2種類を押さえる
今回は説得力のあるドキュメントを組み立てるときに主張内容の検討に必要な、課題解決のための2種類のロジックツリーについて解説する。原因を探索するための「因果ネットワーク」と、対策を検討するための「ゴールツリー」だ。
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第1回 情報構造をアウトラインに変換、説得力を生み出す3種のツリー
効果的な資料作成をテーマに連載をスタートする。コラムタイトルの「勝負ドキュメント」とは、企画書や提案書といった、仕事の主要局面での成否を分ける重要なドキュメントを表すために筆者が作った用語だ。今回はその作成手法の基本原理を説明する。