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図2●元の例文の課題解決構造
図2●元の例文の課題解決構造
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 基本の構造で資料を組み立てるとき最初に着眼すべきは、問題点に納得感があるかどうかだ。問題が重大で誰もが対策を打つべきと考えるものでなければ、資料に納得感は出ない。この観点からは、2つの課題のいずれも十分な説明とはいえない。

 課題1は「見積もり依頼をするために必要な情報がそろっているかが不明である」とある。記述を文字通り読むと、情報がそろっているかが不明なことが問題だという指摘である。しかしこれでは意地悪く、目的である見積もり依頼ができれば情報がそろっているか不明でも構わないではないかと突っ込みたくなる。

 もちろん、そんなことが言いたいわけではないはずだ。おそらく必要な情報がそろっていないため見積もり依頼ができないことがある、ということを遠回しに表現しているのだろうが、明確ではない。読み手に意図をくみ取ってもらわなければいけない不明瞭な記述である。

 課題2は「記述内容が整理されていない」とある。この記述はさらに曖昧である。整理されていないという表現から悪そうな印象を受けるが、実際には何のことか分からない。理解できるのは、他業務システムへの見積もり依頼をするのに十分ではないということまでだ。