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 この理解のもとに前半を書き換えた文例を図3に示す。この文で表現しているのは、図4の構造である。問題点と原因を整理し直している。

図3●前半を修正した例文
図3●前半を修正した例文
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図4●修正した例文の課題解決構造
図4●修正した例文の課題解決構造
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 要件漏れや要件確定の遅延が実際に起きているのかが不明だったためリスクとしたが、既に発生しているのであればそこを問題の起点とする構造にすることもできる。

 元の例文の分かりにくさの原因は、本来表現すべき構造がスムーズに伝わるように書かれていなかったところにある。前もって課題解決の構造を意識しておけば、それが伝わるように書き下すだけで明確に伝わる資料を作ることができるのだ。

林 浩一(はやし こういち)
勝負ドキュメント研究所 代表、ピースミール・テクノロジー 顧問
林 浩一(はやし こういち) 富士ゼロックス、外資系データベースベンダーを経てウルシステムズに入社。自治体・大企業のシステム内製化とPMO に特化した関連会社として同社を設立、初代社長に就任。現在は、代表を退き顧問として同社社内の人材育成を主に活動しつつ、社外の技術者のスキル向上のために勝負ドキュメント研究所を開設。