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構造を順序立てて説明する

 組み立て直した図5の文章が、図2と図3の構造を網羅的に説明していることを確認してほしい。全体の構造を順序立てて説明することで、文章を組み立てることができるのだ。

 分かりにくい文章をレビューすると、その文章をどのように添削すべきか頭を抱えることがある。このとき、文単位で修正してもきりがなく、完全に書き直さなければならないことがある。そんなときには、これまでの連載で説明してきたように、いったん元の文章の構造を分析して、意図の理解を試みてほしい。

 構造の分析によってその文章の意図を深く理解できれば、その理解を明確に表現するための文章を書き起こすことで、元の文章の抜本的な修正が可能になる。

 ダメな文章を修正すると、文章量が増えることが多い。今回の例でもそうだが、本来複雑な話であるにもかかわらず、説明を省いていたということにほかならない。説明すべき前提が省かれているため分かりにくくなっている例は非常によく見られる。注意してほしい。

林 浩一(はやし こういち)
勝負ドキュメント研究所 代表、ピースミール・テクノロジー 顧問
林 浩一(はやし こういち) 富士ゼロックス、外資系データベースベンダーを経てウルシステムズに入社。自治体・大企業のシステム内製化とPMO に特化した関連会社として同社を設立、初代社長に就任。現在は、代表を退き顧問として同社社内の人材育成を主に活動しつつ、社外の技術者のスキル向上のために勝負ドキュメント研究所を開設。