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 機械学習によってロジックを開発する手順の概要を説明します。AIの肝である「『予測・判断』をするためのロジック」は「モデル」と呼ばれています(図1)。

図1●機械学習によるモデル作成の例
図1●機械学習によるモデル作成の例
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 モデルを作るためには大量のデータをコンピュータに投入する必要があります。その際に具体的なデータから、汎用的なルールの集合体を作り出すための仕掛けが必要になります。この仕掛けを「アルゴリズム」と呼びます。アルゴリズムは目的に応じて、様々な種類が既に考案されています。まずは「データをアルゴリズムに投入して、できたロジックがモデル」と覚えてみてください。

 具体的な例として、とある「商品A」を購入しやすい顧客(有望顧客)を、大量の顧客リストの中から判別するモデルの作り方を見てみましょう。まずは過去の実際の営業データを用意します。データには、顧客の年齢、訪問回数、営業担当者の性別、経験年数など様々な項目があり、営業時に顧客が商品Aを買ったかどうかが記録されています。

 モデルを構築するためにこのデータをコンピュータに投入します。すると、顧客が買った際の(もしくは買わなかった)データが、局地的に集まっている条件を探索しに行きます。コンピュータが「顧客の年齢が40~59歳。かつ、訪問回数が月3回以内」だと「商品Aを買いやすい」といったルールを見つけ、記憶します。コンピュータに大量のデータを学習させることで、このようなルールが大量に作られるのです。さらにルールを組み合わせていくことで、モデルが構築されることになります。

 構築したモデルに対して、次に自分が営業に行く顧客リストや、最近の営業状況、自分自身の属性データなどをインプットすると、それぞれの顧客が自分にとって有望顧客かどうかを判別してくれます。