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 業務で活用するための機械学習モデルはどのように構築するのでしょうか。

 機械学習モデルを構築し、運用するためには5つのステップがあり、以下の通りです(図1)。

図1●機械学習モデル構築のステップ
図1●機械学習モデル構築のステップ
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  • ステップ1:ビジネス理解
  • ステップ2:分析設計
  • ステップ3:データ準備
  • ステップ4:モデル構築・検証
  • ステップ5:システム構築・運用

 本講座ではこのうち、「ステップ4:モデル構築・検証」までのステップと、各ステップにおいて特に重要なポイントを説明していきます。

ステップ1:ビジネス理解

 機械学習モデルを構築するうえで最も重要になるのが、「ビジネス課題のどの部分を、データとモデルに解決させるかを決定すること」です。

 実は、ビジネス上の課題をダイレクトに解決できるモデルはまずありません。例えば「販促キャンペーンへの反応率が低下している」という課題があったとします。これを解決したい場合、どのようなデータを使って、どのようなモデルを作れば解決策が導かれるのでしょうか。「キャンペーンの反応結果を示したデータを投入すると反応率を向上させる解決策を出してくれる」。そのような単純なモデルは存在しません。より詳細に踏み込んで、より具体的なタスクに落とし込む必要があります。

 例えば、キャンペーンの反応率を向上させるためには、キャンペーンの種類ごとに反応しやすい顧客に絞ってキャンペーンを案内するべき、と考てみましょう。この場合、顧客の属性や購入履歴などを基に顧客のキャンペーン反応率を予測するというタスクと、それを実行するモデルを構築する必要があります。

 繰り返しになりますが、モデルは業務に関する知見をデータから発見し、ルール化するものです。そのため、システム構築・運用へと展開する前に、ビジネスの課題とデータを結びつけたうえで、ビジネスで必要とされるモデルを構築することが重要になります。