ICの中身は論理回路の組み合せ
コンピューターのハードウエアを構成する主要な部品は、IC(アイシー、Integrated Circuit=集積回路)です(こちらの連載で確認してください)。ICは黒いボディーに何本ものピンが付いたムカデのような形状をしていて、それぞれのピンで2進数の1けたのデータを入出力しています。それではICの中はどうなっているかと言うと、多くの場合に論理演算を行う仕掛けが入っていて、これを「論理回路」と呼びます(図2)。だからこそ、コンピューターの世界では、論理演算が重要なのです。

コンピューターの回路図では、論理回路をMIL記号(ミルきごう)という図記号で表します。参考までに、図3~図6に4種類の論理演算の論理回路を表すMIL記号を示しておきます。どの図でも、向かって左側にあるピンから0または1のデータを入力すると、その論理演算結果が右側のピンから出力されます。CPUのような大規模なICでは、その内部で膨大な数の論理回路が組み合わされて高度な機能が実現されているのです。




今回は、論理演算の種類と意味だけを説明しました。ICの中身が論理回路だと知ったことで「コンピューターなんて単純なものだ」と感じていただけことでしょう。皆さんは「個々の論理演算を何のために使うのだろう?」と思われているはずです。その疑問には、次回以降の講座の中でお答えいたします。
グレープシティ アドバイザリースタッフ