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データベースとデータファイルの違い

 データベース(DataBase:DBと略すことが多い)とは、データを集めた基地という意味です。データベースという用語は、コンピューターの分野だけで使われるものではありません。皆さんの手帳に得意先の電話番号が記載されているなら、それも立派なデータベースです。電話番号をハードディスクにデータファイルとして記録すれば、それだけでコンピューターで利用できるデータベースとなります。

 それでは、コンピューターにおけるデータベースとは、データファイルのことなのでしょうか?答えは、YESともNOとも言えます。

 例えば得意先の氏名と電話番号を、ワープロソフトのWordで入力し、これを“denwa.docx”というファイル名で保存したとしましょう。このデータファイルの内容を、Word以外のプログラムで読み書きすることができるでしょうか?

 Word独自のファイル形式で保存されているため、一部のソフトを除けば、他のソフトでは読み書きできませんね。このように、特定のプログラム(ここではWord)に依存したデータファイルは、データベースとは言えません。

 今度は、Windows標準のメモ帳などを使って、「氏名,電話番号(改行)」という形式でデータを入力し、これを“denwa.txt”というファイル名で保存したとしましょう。このデータファイルなら、データの格納形式(’,’カンマで区切られ、改行で1件の情報を表すテキストファイルであること)が分かるので、メモ帳以外のプログラムからでも読み書きできます。これなら、データベースと呼ぶことができます(図1)。

図1●様々なプログラムから同じデータファイルが利用できる
図1●様々なプログラムから同じデータファイルが利用できる

 このことから、データベースとデータファイルの違いが見えてきたでしょう。データベースの実体がデータファイルであることは事実ですが、データベースと呼ばれるためには、以下の条件を満たしていなければなりません。

(1)特定のプログラムに依存しないこと(プログラムと独立したデータファイルであること)
(2)データの格納形式が公開されていること(任意のプログラムから読み書きできること)
(3)容易にデータを操作できること(登録、読み出し、更新、削除、など)

 データベースの構造やデータの格納形式のことをスキーマ(schema)と呼ぶことも覚えておいてください。