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 第11~12回は、「顧客の関心事にフォーカスした提案書の書き方」について学びましょう。

 受注を獲得するには、競合ベンダーよりも早く顧客との相互理解を形成することが重要です。そのためには顧客に合わせたコミュニケーションが欠かせないのですが、うまくできているケースは少ないのではないでしょうか。

 例えば、提案を受ける側の顧客の意見として、「ITエンジニアは難しい専門用語ばかり並べて何を言っているのかさっぱり分からない」「提案書を数社からもらったけれども、自社のビジネスにどんな利益をもたらすのか分かりやすく書かれたものが一つもない」といった声を聞くことがよくあります。これでは顧客との相互理解どころではありません。

 提案書に限らず、顧客向けのドキュメント類を作る際の基本は、カスタマーフォーカス(顧客視点)で考えることです(図1)。ただ、そう言われても、具体的にどういうことを考えて何を書けばよいのか、さっぱり分からないという人のほうが多いのではないでしょうか。

図1●よくある提案とカスタマーフォーカス(顧客視点)の提案
図1●よくある提案とカスタマーフォーカス(顧客視点)の提案
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 そこで今回は、顧客視点の提案書作りに役立つ考え方を紹介します。「Feature(機能・特徴)」と「Benefit(利益)」を識別するというものです。多くの提案書では、提案する製品やサービスの機能、仕様の説明に終始する傾向が見られます。しかし相手が求めるのは、それを購入することで自分たちが得られる利益です。それを知りたがっていることを念頭に置かねばなりません。

 具体的に、Benefitの訴求がシステム提案活動にどう役立つのかを見ていきましょう。