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 今回から、Google Cloud Platform(GCP)のコンピューティングサービスに話を進める。

四つあるコンピューティングサービス

 GCPのコンピューティングサービスとしては「Google Compute Engine」「Google App Engine」「Google Kubernetes Engine」「Google Cloud Functions」の四つがある。まずは、これら四つのサービスを簡単に説明する(表1)。

表1●GCPのコンピューティングサービス(2019年3月時点)
表1●GCPのコンピューティングサービス(2019年3月時点)
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 Compute Engineは、Linux/Windowsの仮想マシンサービスだ。Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)やAzure VM(Virtual Machines)に相当する。詳しくは後述するが、Compute EngineにはCPUやメモリーなどのスペックを自由に選定できるという特徴がある。

 App Engineは、スケーラブルなWebアプリケーションやモバイルバックエンドを構築するためのPaaS。ソフトウエア開発キット(SDK)をダウンロードし、アプリケーションを開発してApp Engineにデプロイするだけで利用可能だ。開発者はインフラを意識することなくアプリケーション開発に集中できる。AWS Elastic BeanstalkやAzure App Service/Cloud Servicesに近い。

 Kubernetes Engineは「Kubernetes」という、もともとGoogleが開発したソフトに由来するコンテナオーケストレーション機能を備えた、Dockerコンテナの実行環境だ。コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、スケーリング、管理を自動的に行える。Amazon EKS(Elastic Container Service for Kubernetes)、AKS(Azure Kubernetes Service)がこれに相当する。

 Cloud Functionsは、イベント駆動のコード実行サービス。クラウド上でコードを呼び出したときのみプロセスが起動し、処理が終われば停止する。AWS LambdaやAzure Functionsに相当する。

 Compute Engine、App Engine、Kubernetes Engine、Cloud Functionsはすべて東京リージョン(asia-northeast1)で利用可能となっている。

 以下では、これらのうち既に広く使われているCompute EngineとApp Engineについて詳しく解説する。