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 「弁慶の七つ道具」「アンコウの七つ道具」といった言葉があるように、七つ道具とは、何かに必要なひとそろいのものを示す言葉です。実務でもよく使う言葉で、品質管理には「QC七つ道具」があります。では、プロジェクトを管理する上で、プロマネの七つ道具に当たるものは何でしょうか。

 WBS(Work Breakdown Structure)を作成するためのプロジェクト管理ツールもあるでしょう。収支や進捗などのプロジェクト情報を可視化・共有するEPM(Enterprise Project Management)ツールもあるかもしれません。ここでは、どんなプロジェクトにも何らかの形で存在する普遍的な管理帳票を取り上げて、七つ道具に必要なポイントを考えてみたいと思います。

 まずは「プロジェクトの3要素」から、管理に必要な帳票を考えてみましょう(図1)。

図1●プロジェクトの3要素とプロマネ七つ道具(図中の①~⑦)
図1●プロジェクトの3要素とプロマネ七つ道具(図中の①~⑦)
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 プロジェクトの管理帳票を大まかに分けると、計画部分と、その計画と現状とのギャップを明らかにして共有するための現状把握部分に分かれます。計画部分には、リスク管理計画を含むプロジェクトの基本計画や、大日程・中日程・小日程と段階的にブレークダウンする遂行スケジュールがあります。初期にリスクを洗い出し、ヘッジ策を定めたリスク管理一覧表もここに入ります。一方、計画に対する現状のギャップを把握するための帳票には、進捗報告書や課題管理一覧表、遂行中の変化を反映した変更管理やリスク管理に関する帳票があるでしょう。

 何を管理帳票として使用するか、それぞれどんなフォーマットのものを使うかは、プロジェクトごとに異なっていてもよいのですが、ここでは①目的・目標・スコープ定義、②組織・役割分担・会議体定義、③遂行スケジュール、④進捗管理帳票、⑤変更管理帳票、⑥課題管理帳票、⑦リスク管理帳票──の七つを「プロマネ七つ道具」と定義します。ここで挙げた①〜⑦の帳票は、どれもプロジェクト・マネジメント管理の必須アイテムです。