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 メンバーに14時までにドキュメントを完成させるように頼んでいたのに、作成を忘れられていたとする。当然、リーダーのあなたは怒りを覚えるはずだ。何に対して怒っているのだろうか。

(1)メンバー個人に対してイライラしている

(2)作成を忘れたという事実にイライラしている

(3)同じミスを繰り返して改善しない様子にイライラしている

 どれも当てはまりそうと感じたと思う。しかし、実はどれも答えではない。「頼まれた仕事はすべき」「忘れるべきではない」といった、あなたが信じていた「べき」が目の前で裏切られた時に怒りの感情が湧くのだ。

 人は無意識に「当たり前」「できて当然」「普通は~だろう」といった思いを持ち、自分の理想、願望、欲求に沿った出来事や相手の言動を期待する。アンガーマネジメントでは、理想、願望、欲求をひとまとめにして「べき」と呼んでいる。現実は自分の思う「べき」の通りには動かない。「べき」が少しでも裏切られるたびに怒っていると、周囲からは「怒りっぽい接しにくい人」と思われてしまう。