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 打ち込みにどのくらいの時間がかかるかは、生コンの供給能力、現場までの運搬時間、打ち回しを考慮したポンプ圧送の能力、打ち込まれたコンクリートの締め固めに要する時間など、経験によるところが多い。どの工程にも過不足がなく、バランスの取れた施工計画が望ましい。しかし、どこかに不測の事態が生じると、その対応を迫られる。時間の経過に伴ってコンクリートの品質が変化するので、できるだけ早い復旧が必要となる。時間との闘いだ。

 例えば、生コン車が交通渋滞に巻き込まれれば、現場は待機の状態が続き、コールドジョイントの危険が高まる。到着したコンクリートはスランプが低下している可能性が高く、打ち込みや締め固めに時間をかける必要がある。現場では、振動機が故障する可能性が潜む。予備の振動機がなければ、少ない数の振動機で時間をかけなければ十分な締め固めができない。そのため、次の生コン車を待機させる時間が長くなり、荷卸し時のスランプは予定より小さめとなり、締め固めに時間を要する――。

 このような悪循環に陥らないように、振動機やポンプ車が故障した場合の対応など、事前の準備とトラブル時の対応を十分に確認しておくことが大切である。下の表は、コンクリートを打ち込む際に生じやすいトラブルとその対応について整理したものだ。

図1・コンクリート施工中に想定されるトラブル例
図1・コンクリート施工中に想定されるトラブル例
頻度欄の記号は「◎」が「よく起きる」、「○」が「比較的よく起きる」、「△」が「ときどき起きる」。検討時期欄の記号は「○」が「主体的に実施」、「△」が「実施した方が望ましい」をそれぞれ表す
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