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 レディーミクストコンクリート(以下、生コン)はJISに規定された製品だ。しかし、それを用いたからと言って、コンクリートに不具合が生じない保証はない。生コンは荷卸し地点までの品質を保証するもので、いわば玄関先で受け取る生製品。受け取り後の扱いが重要であることは言うまでもない。そして、変動の少ないコンクリートを製造できる工場を選定し、現場に適した生コンを注文するなど、上手に使用することが大切である。

注文内容は事前に確認

 古くは建設現場で製造していたコンクリートが、生コンの専門業として始まったのは、1949年ごろのこと、約70年の歴史がある。1955年にJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の制定、1965年にJIS表示制度公示、1992年にレディーミクストコンクリートと呼び方の変更など、改正を重ねながら現在のシステムに至っている。セメント、混和剤、混和材などの材料が実績を持ち、使用する環境が整ったことや、各種スラグやスラッジの使用が可能であることの裏付けが取れたことなどを受け、時代に相応した基準に見直してきた。

 現在の基準では、使用骨材の種類、粗骨材の最大寸法、目標スランプ、呼び強度などの組み合わせで、比較的使用頻度の高い組み合わせに対して、試し練りをしないで製造できるようになっている。ただし、これでは建設現場の個々の要求に応じられないことになるので、購入者と生産者とで協議や指定ができる事項があり、購入者の要請に応えられる仕組みになっている。

図1・「JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)」の指定事項例
図1・「JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)」の指定事項例
「セメントの種類」「骨材の種類」「粗骨材の最大寸法」「アルカリシリカ反応抑制対策の方法」については、必ず指定する。そのほかは必要に応じて生産者と協議のうえ、指定できる
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