全2937文字

 ここで挙げた4種類の作業は、順を追って進めていく必要があります。それはなぜなのか、個々の関係性を整理してみましょう(図2)。

図2●構想フェーズの4ステップ
図2●構想フェーズの4ステップ
[画像のクリックで拡大表示]

 4種類の作業を、1つずつ詳しく見ていきます。

①サービス企画

 まず、誰のどんな課題をどう解決するかを決定します。

 「誰のどんな課題」とは、一般消費者(toC)であればどんな属性で、どんな悩みや思いを持っている人かを指します。企業(toB)であれば、どんな業種でどんな業務課題を抱えている企業を対象にするか定めます。

 定めた対象の課題を、どのようなアイデアや施策で解決するかを決めます。そしてそのアイデアや施策のまとまりがサービスとなります。これを実現するためにどのような技術が必要かも、この段階で検討します。

 以上の作業をすることで、②のサービス要求定義に入れるようになります。

 逆に言えば、①が決まっていなければ次には進めません。例えば、企業のためのサービスを開発する場合、どの業種のどのような業務課題を解決したいのかが決まっていないと、どんな機能を用意すべきか検討できません。想像するにも限界がありますし、そもそもニーズに合わないサービスになる可能性があります。

 また①の成果は、③の事業戦略・計画策定でも必要になります。誰に何を提供するかが決まらないと、競合も分かりません。競合が分からないと戦略も決められません。例えば、競合に勝てる価格設定とはどのようなものか、商品としての優位性をどう確保すべきかなども決められません。

②サービス要求定義(システム要求・業務要求定義)

 ①で決まった課題の解決案、すなわちサービス案/施策案を受けて、それを具体化します。誰がどんなシーンで、どのようなシステム機能を使うのか、どんなデータが発生するか。サービスを開発・提供することでどのような業務が発生するかを検討します。

 ここまで終われば、③の事業戦略・計画作成に進めます。機能イメージが整理されることで競合との比較がしやすくなり、メニューや価格も決められます。必要なシステム機能や構成、業務機能が明らかになるため、コスト見積もりも行えます。さらに、販売価格とコストを基に事業計画を立てられます。