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③事業戦略・計画作成

 サービス内容やシステム機能など②で決まった内容を受けて、事業戦略を練ります。どのような優位性のある商品やサービスを作り、どんな価格で、どう売っていくのかを決定します。さらに、事業のフェーズを設定し、何年程度の計画で収益を上げていくのかを決めます。

 この作業をすることで、要件定義など次フェーズの計画作成に入れます。つまり、④の作業を始められます。事業計画上、直近でどこまで何を作るのかを決めていないと、要件定義作業のスコープ(範囲)が決まりません。このため要員計画も立てられず、要件定義作業に入れません。

④次フェーズ計画作成

 サービスの開発プロジェクトと要件定義の作業計画を兼ねたプロジェクト計画書を作成します。要件定義作業の対象となる機能や、要件定義作業の成果物、体制案、スケジュールなどを計画書としてまとめます。そして、予算化や、社内の人員の手配、開発会社の手配など、プロジェクトのセットアップを行います。

 このように説明すると、4項目の検討はあたかもウオーターフォールのようにスムーズに進んでいく印象を受けるかもしれません。しかし実際はそうではありません。例えば、いったんはメニューや価格を決めたが、コスト回収に時間がかかりすぎるから見直しが必要になるなど、後の検討の結果によって一度決めたことに見直しが入る場合があります。

 構想フェーズでは、こういった検討の手戻りはあって当然だと考えましょう。既存の商品・サービスの改良ではないので、検討が先に進むにつれて具体化されて、見えてくる部分が多いからです。ある程度の行ったり来たりを繰り返せる、余裕のあるスケジュールを組んでおくべきです。

下⽥ 幸祐
JQ 代表取締役社⻑
2001年、早稲田⼤学政治経済学部卒業。アクセンチュアに入社し、官公庁本部で⼤規模開発プロジェクトにおける開発やプロジェクト推進、情報化戦略計画策定など幅広い業務に携わる。2007年、マネジャー昇進後に退社し起業。⾃社Webサービスの企画・開発・運営を⾏いつつ、⼤⼿企業の新規事業の戦略⽴案、アプリやシステム開発プロジェクトのプロジェクトマネジャーを歴任。得意領域はAI・IoTを活⽤したサービス開発などのDX案件や、新事業・サービス案件、デジタルマーケティング基盤構築案件など。