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 2012年ごろから、より賢いアシスタントソフトが出てきた。有名なのは米アップル(Apple)の「Siri」や、日本ではNTTドコモの「しゃべってコンシェル」である。

アシスタントソフト

 音声による指示で、電話を操作する、スケジュールを管理する、天気や地図などを案内するといったことができる。音声によるコマンド、情報アクセス、ディクテーションを組み合わせたものである。研究者の立場からすると、こうした用途が実用化したのは予想外だった。確かに10~20年前から研究はされていたが、使い物になるとは思っていなかった。

 ただし、後述するように、こうしたサービスは基本的に無償で、ビジネスモデルの確立が大きな課題であることに注意されたい。無償であれば多少間違えてもユーザーは納得するかもしれないが、有償にして月に100円でも課金すると、はたして何人が使うだろうか。無償にせざるを得ないとすると、サービスの提供は大手の通信事業者など有力な企業に限られるだろう。観光地の案内など、広告で収入を獲得することでユーザーに対しては無償で提供する方法は考えられるが、現状ではほとんど実例がない。