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 Microsoft Azureの資格試験「AZ-900」では、Azureに限らずクラウドサービス全般の基礎知識が問われる。今回は、クラウドの特徴や利点、クラウドを理解する上での重要なキーワードについて解説する。

 まず、クラウドとは何かについて見ていこう。クラウドとは、ユーザーが実際の場所を関知せずに使える計算性能やストレージ、ネットワーク機能などのことである。

 クラウドとしばしば対比されるのが、「オンプレミス」である。オンプレミスとは、企業が社内にサーバーを設置したり、IT企業などが所有するデータセンターのサーバーを利用したりしてシステムを導入する方法である。必要なコンピューティングリソースを自社で手配してシステムを稼働させる。

 これに対してクラウドでは、サービス事業者がコンピューティングリソースを整備する。例えばAzureであれば、米マイクロソフト(Microsoft)がコンピューティング環境を用意している。利用企業はネットワークを介してその環境に接続すれば、必要なときに必要な分だけ使える。つまり、事前にコンピューティング環境を準備する必要がない。

クラウドの5つの特徴

 それでは、クラウドにはどのような特徴や利点があるのか。クラウドの定義として広く知られる、米国の国立標準技術研究所(NIST)の「The NIST Definition of Cloud Computing」に沿って、Azureを例に出しながら解説していこう(図1)。

図1●クラウドの5つの特徴。米国の国立標準技術研究所(NIST)の定義「The NIST Definition of Cloud Computing」に基づく
図1●クラウドの5つの特徴。米国の国立標準技術研究所(NIST)の定義「The NIST Definition of Cloud Computing」に基づく
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