窓などの外壁開口部は、複数の建材・部材の取り合いが集中する箇所です。そのため施工ミスも起こりやすく、雨水浸入のウイークポイントの1つでもあります。

 アルミサッシ窓を例に挙げましょう。防水施工で最大のポイントは、防水テープの貼り方です。サッシ枠の外側に飛び出ている「くぎ打ちフィン」(外壁躯体にサッシを取り付けるくぎなどを打ち込む箇所)と、外壁の防水紙を一体化するために貼る両面粘着タイプのテープです。

 下の図で、4隅にある防水テープの重ね目に注目してください。重ね目を見て分かるように、テープは、躯体に取り付けたサッシ枠のフィンに「下辺→左右両辺→上辺」の順に貼り上げます。この順番は非常に大切です。テープの重ね目が雨水の浸入ポイントになりやすいからです。テープには一定の厚みがあるので、重ね目では、内側テープの外縁部(図の点線箇所)で外側テープの浮きが生じます。わずかな浮きですが、水は毛細管現象で浸入します。実際の雨漏りトラブルでも、珍しくない浸水パターンなのです。

開口部の防水テープと先張り防水シート
住宅瑕疵担保責任保険法人の1つ、住宅保証機構の設計施工基準を基にしたサッシ枠周囲の防水施工イメージ。左が両面防水テープの貼り方、右が先張り防水シートの施工仕様(資料:住宅保証機構の資料を基に日経 xTECHが作成)
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 上の図で示したテープの貼り順や重ね順は、浮きの発生を前提に考えられたものです。例えば、サッシ上辺と左右両辺のテープの重ね目で、左右両辺のテープ上端が上辺テープから飛び出さないように貼るのも、そうした理由です。両面テープを施工したら、外側の粘着面を保護している紙・フィルムを剥がして、外壁防水紙の内側に密着して一体化します。防水テープや防水紙がよれた箇所は、テープの浮きと同様に、漏水リスクが高まります。防水紙や防水テープといった防水資材の納まりや施工手順は、一般に、設計図には示されません。だからこそ、防水施工の品質を確保するうえで、きめ細かな工事監理や施工管理が大切なのです。

 外壁開口部のサッシ取り付けでは、窓台に施工する「先張り防水シート」も、サッシまわりの雨水浸入対策として有効です(上の右図)。先張り防水シートには、アスファルトフェルトなどの防水紙を用い、外壁躯体の窓台にサッシ取り付け前に施工します。合成繊維補強ゴムアス系や軟質プラスチック系の成型品による専用資材もあります。シート下端は窓台下に下げ降ろし、外壁防水紙の外側になるようにします。これは、窓台下で、外壁防水紙の上端から雨水が浸入するのを防ぐ役割を担います。

 開口部周囲は外壁仕上げ材の施工後、シーリング材で防水処理を施します。下の図は、シーリング施工箇所の例です。こうした箇所で使うシーリング材は、「外部用」と明示されたものでなければいけません。

開口部のシーリング施工
アルミサッシと外壁仕上げ材との取り合いに施工するシーリングの仕様目安。住宅保証機構の設計施工基準を基にしたイメージ(資料:住宅保証機構の資料を基に日経 xTECHが作成)
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