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 このように、PoCの実施内容を決めるには、まず「どこにリスクがあるのか」を特定する必要があります。リスクの特定は、その分野のノウハウや経験がどうしても必要になります。自社の知見だけに頼らず、利用する技術分野に詳しい人の協力を仰ぐとよいでしょう。

 朝食パンのレコメンドサービスでは、最も技術的な難易度が高いのはやはりAIの部分だと考えられます。POSデータなどを基に、2種類のパンから顧客の好みのパンがどちらかを当てるAIを構築したら、精度が50%だったとします。これは半分しか当たらないことを意味しますので、コインを投げるのと⼤して変わりありません。わざわざAIを作る必要がないのです。

 技術リスクは、AIだけの話ではありません。例えばIoTプロジェクトの場合、センサーなどを備えた機器(エッジ)がきちんと動作するか、正常に通信できるかなどの物理的な検証が必要です。こうしたことも、PoCを通じて確認します。

下⽥ 幸祐
JQ 代表取締役社⻑
2001年、早稲田⼤学政治経済学部卒業。アクセンチュアに入社し、官公庁本部で⼤規模開発プロジェクトにおける開発やプロジェクト推進、情報化戦略計画策定など幅広い業務に携わる。2007年、マネジャー昇進後に退社し起業。⾃社Webサービスの企画・開発・運営を⾏いつつ、⼤⼿企業の新規事業の戦略⽴案、アプリやシステム開発プロジェクトのプロジェクトマネジャーを歴任。得意領域はAI・IoTを活⽤したサービス開発などのDX案件や、新事業・サービス案件、デジタルマーケティング基盤構築案件など。