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 品質を確保するためには、生産に関わる4Mのばらつきを抑え込むことが重要であり、そのための具体的な手法としてQC工程図と作業標準書、そして教育訓練の考え方が有効である。しかし、ISO(International Organization for Standardization;国際標準化機構)など品質マネジメントシステムを導入している会社にとっては聞きなじんだ言葉だが、実際に品質を確保するために有効に機能しているとは言い難い例も多い。

 一方で、QC工程図や作業標準書が工場の中に存在していない会社や、部分的にしか存在していない会社もある。筆者の感覚的な評価だが、中小規模の企業では、QC工程図などが存在しない会社の方が圧倒的に多いだろう(これは業種・業界に大きく依存する。自動車や電機など一部業界では小規模な会社でもあって存在するのが当たり前の場合もある)。

 なぜ、多くの書籍や品質関係の講習などで必ず語られる「品質確保に有効な手法」が、十分に活用されていないのだろうか。

QC工程図は機能しているか

 製造品質を確保するための手法として、まずはQC工程図に焦点を当ててみたい。

 本講座は工場マネジメントにおける工場力強化を主眼としているため、QC工程図の詳細な解説は他に譲るが、日本品質管理学会のQC工程図の定義はこうなっている。「製品・サービスの生産・提供に関する一連のプロセスを図表に表し、このプロセスの流れに沿ってプロセスの各段階で、誰が、いつ、どこで、何を、どのように管理したらよいかを一覧にまとめたもの」。