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 第2回で、QC工程図が品質を確保する上で極めて重要な役割を果たせるのに、現実には十分には活用されておらず、QC工程図に懐疑的か、あるいは否定的な意見が生産現場に根強く残っている事例を紹介した。その理由として、QC工程図の意味が十分に理解されていなかった点なども挙げた。

 QC工程図が十分に理解されずに、懐疑的・否定的な意見が多く聞かれる背景には、QC工程図を作成しても品質はそれほど良くならないという「実体験」に基づく感想が根底にある。そのため、QC工程図の意味と、QC工程図を有効に機能させるために何をすべきかという考え方を解説したのである。

 QC工程図はそれなりに役に立つとは理解しつつも、QC工程図を文書として作成するには面倒で時間がかかるという、「実体験」に基づくネガティブなイメージを持つ人もいるだろう。この、QC工程図が活用されないもう1つ理由、すなわちQC工程図を活用する際の面倒さをどう解決すればよいのだろうか。

せっかく作ったQC工程図を運用できているか

 QC工程図は確実に作成・運用すべきものだという原則論を否定するつもりはない。しかし、今回は、QC工程図の考え方を理解しつつも、限られた時間と、限られた人材の中でどのようにすればよいのかという悩みを抱えている会社を念頭に話を進める。

 限られた時間、限られた人材の中で、かつQC工程図の機能を十分に享受するための運用上のポイントは、「俯瞰(ふかん)的な視点での運用」と「メリハリをつけた運用」の2つだ。