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 「データを分析すれば、何か意味のあることが見つかるだろう」「たくさんデータは蓄積されているし、AIを導入すれば何かビジネスにつながるだろう」――。

 AI・機械学習がブームになった直後には、こんな会話がさまざまなところから聞こえてきていました。筆者の顧客企業からも「AIで何かやりたいんだよね」といった相談がありました。

 実際は、「データがあるからAIやろう」「データがあるから分析しよう」だけでは、なかなか成果は上がりません。こうした風潮は少しずつ収まりつつありますが、なぜこのような事態が起きたのでしょうか。

 筆者は、「データ分析」という言葉の定義が曖昧なまま使われていることが一因なのではと考えています。本来、「分析」とは何かを知るために行うものです。では、ビジネス現場では「何かを知る」だけで利益に貢献できるでしょうか。データ分析結果をリポートとして販売するビジネス以外では、残念ながら「知ること」だけで利益を生み出すことは多くありません。それを生かしてアクションにつなげ、利益に貢献する必要があります。

 しかし、データ分析さえすれば利益が生まれるといった理解が広まりました。時を同じくして、AIや機械学習が脚光を浴びました。その結果、データ分析が「AI・機械学習を活用すること」という文脈で使われるようにもなり、その意味合いが不明確なまま過度な期待がかけられるようになりました。

 ここでは、データ分析の意味を改めて確認しましょう。第1回で触れた通り、データ分析は大きく2つに分類できます。1つが「課題解決型」、もう1つは「AI・機械学習を使ったサービス開発型」です。順に見ていきます。