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 データ分析プロジェクトを始める際にまず重要なのが、分析対象にする予定のデータを「本当に使ってよいのか」を検討することです。法令面や自社ポリシーの面から、問題がないことを確認しなくてはなりません。

 データ分析が普及し、データ分析ツールの利用が簡単になるほど、データ活用に取り組む企業は増えるでしょう。しかし、集めたデータがいざ使えないという事態が発生しうることは意外に知られていません。今回はデータとコンプライアンスに関して、データ分析実務者が最低限知っておきたいポイントを解説します。

 最初に、具体例を挙げましょう。皆さんは、パーソナライズされたサービスはお好きですか?ECサイトにログインして、過去の購入履歴から商品をお薦めしてくれるレコメンデーションや、好みに合わせたお得なクーポンの発行など、便利で気の利いたサービスはたくさんあります。これらのサービスの背後には、個人に関する膨大なデータとそれらを分析した結果が活用されています。

 このように個人データをうまく活用すると、顧客は便利なサービスを利用でき、提供する企業も収益を伸ばすことができます。しかし、自分の個人情報が企業に渡っており、ビジネスに利用されていると思うと、少し怖いと感じる人もいるかもしれません。

 このように個人に関わるデータはビジネスに欠かせなくなりつつある一方、適切に管理しないと法律で罰せられたり、世間から厳しく批判されたりします。