全3617文字

 文章を書いていると、「あれも大事、これも大事」といった具合に、いろいろな事柄を書き足したくなるものです。特にプロジェクト構想書、要件定義書、仕様書など設計より上流の工程で作成するドキュメントでは、書いているうちに文章が肥大化してしまうことが少なくありません。

階層構造で目的と手段を整理

 次のよくある文例①を見てください。これは、共用ファイルサーバーの増強について書かれた文章です。いろいろな事柄がほとんど整理されないまま詰め込まれ過ぎて、何を言いたのかが非常に分かりにくくなっています。

よくある文例①

<共用ファイルサーバーの増強>
 今年度の業務改革では全社的にさまざまな取り組みがなされており、業務改善の手法として紙文書の電子化が挙げられている。これに伴い文書ファイルは今後も継続的に増大していくと予想される。一方、共用ファイルサーバーについては、恒常的に容量が逼迫した状態にあり改善の見込みがないのに加え、不要になったファイルを消去するといった活用方法の啓蒙・提案活動が必要である。今回、部門間の情報共有の活性化によりこのニーズに対応する必要性が増しており、機密レベルの高い重要なファイルが多く格納されていることから災害対策の強化も必要だ。
 これらの課題を解決するため、共用ファイルサーバーを増強する。

 この文例を一読しても、せいぜい末尾にある「ファイルサーバーを増強する」という手段しか印象に残らないでしょう。その目的については、一応書いてあるようですが、ゴチャゴチャしていて読み手に伝わりません。

 ここまで複雑に入り組んだ文章をどのように整理したらよいのでしょうか。そのための推敲方法を紹介します。