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 「段取り八分、仕事二分」。昔から仕事は段取りで決まるといわれています。仕事を成功させるための大きな要素の1つが「段取り」です。歌舞伎の楽屋用語で、話の区切りや一幕を「段」といいます。ここから芝居の筋の展開や組み立てのことを「段取り」というようになったそうです。

 例えば、戯曲やミュージカルなどの舞台演出家は、創造力を駆使して、舞台の演出に全精力を費やします。自分の決めた脚本に従い、俳優に演技を指導して、美術や照明、音響などのスタッフと協力しながら、イメージした舞台を作り上げていきます。1つの舞台を完成させるためには、たくさんのスタッフとの段取りが必要になります。

 ビジネスの現場も同じです。1つのプロジェクトをやり遂げるためには、目指すゴールを決め、それを達成するための道筋を考える。そして、発生するリスクを最小限にした方法を実行しなければなりません。

 プロジェクトを進めるリーダーは、メンバーに的確に指示を与え、周囲と自分自身をマネジメントしながら、目的に向けて牽引していく必要があります。段取りとは、目的を達成するための道筋を考えて事前準備をすることであるといえます。

 事前にきちんとした段取りをすることで手順が明確になり、仕事の質とスピードが上がります。予想外のことが起きて、手順の見直しを迫られることもあります。しかし、事前に準備して取り掛かるのとそうでないのとでは、仕事の出来上がりに大きな差が生まれるのです。