TeamsによるWeb会議の上級活用法について実装方法を詳しく解説する。今回はプレゼンテーションツール「Microsoft PowerPoint」のWeb版との連携によって、Web会議の音声をリアルタイムで文字変換し字幕として表示したり自動翻訳したりする方法を取り上げる。そのメリットや使い方の概要については関連記事を参照してほしい。
TeamsのWeb会議でリアルタイムの字幕(ライブ字幕)を実現するには、Microsoft 365のサブスクリプション(有償)、動画配信用オープンソースソフトウエアのOBS Studio(無償)、インターネット回線(高速なものが望ましい)が必要だ。
ここではWindows 10での手順を示す。手順は大きく以下の5つで構成される。MacやLinuxでも同じことが可能だと思われるが、検証できていない。
- (1)OBS Studioをインストール
- (2)PowerPoint Onlineを準備
- (3)OBS Studioで画面を構成
- (4)OBS Studioの映像を仮想Webカメラに
- (5)Teamsで字幕付きWebカメラを使用
(1)OBS Studioをインストール
はじめにOBS Studioを公式サイトからダウンロードしインストールする。
(2)PowerPoint Onlineを準備
次にPowerPoint Onlineの準備を行う。空のPowerPointファイルを1つ作成し、字幕表示を有効化したうえでスライドショーを実行するという流れだ。
まずPowerPoint Onlineのページにアクセスし、[新しい空白のプレゼンテーション]をクリックする。
[スライドショー]をクリックし、[常に字幕を使用する] - [話し手の言語]で話し手の言語を選択する。
[常に字幕を使用する] - [字幕の言語]で、表示したい字幕の言語を選択する。話し手の言語と異なっていてもよい。異なる場合には自動的に翻訳されて表示される。
[常に字幕を使用する]をクリックする。[常に字幕を使用する]が選択された状態になっていることを確認する。
[最初から]をクリックし、マイク使用の許可を求められた場合には[許可]をクリックする。

プレゼンテーションが開始され字幕処理が開始される。