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日経FinTech2020年8月号の転載記事となります。

 クリプタクトは、投資家の意思決定を支援するツールを手掛ける。2020年6月には、投資アイデアなどを共有できる「アイデアブック」をリリース。機関投資家同様、議論や情報収集ができる場を個人投資家に提供する。

 「一口に投資家と言っても、トレーダーとインベスターは違う。いかに安く買って高く売るかに集中するのが前者で、社会的・経済的な背景を鑑みて投資の意思決定をした上で取引をするのが後者。前者だけに注目すると、投資がギャンブル的なものに見えてしまう」。クリプタクトの共同創業者兼代表取締役の斎藤岳氏は語る。

 2018年設立のクリプタクトは、株や為替、その他の金融商品、仮想通貨(暗号資産)など多岐にわたる資産を対象に、投資家の意思決定を支援するツールを提供するスタートアップ企業だ。同社は「発見」、「リサーチ(分析)」、「アクション(売買)」、「ポジション管理(サマリー)」という投資の各フェーズに応じたサービス展開を目指している。

 クリプタクトはこれまでに、暗号資産の損益計算やポートフォリオ管理サービスのほか、市場概況などを紹介する「レポート」や投資に関する情報メディア「ジャーナル」などを手掛けてきた。

 その上で2020年6月にリリースしたのが、個人投資家向けの新サービス「アイデアブック」だ。投資とSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を組み合わせたもので、様々な資産の投資に関するアイデアや情報を投稿・閲覧できる。投資の疑似体験(シミュレーション)やユーザー間でのコミュニティー機能も備える。

 アイデアブックの提供に踏み切った背景には、「インベスターの視点を広めたい」という思いがある。そのためには、「ロールモデルが身近にいることが重要だ」と、斎藤氏は説明する。

クリプタクトが描く投資支援プラットフォームの全体像
クリプタクトが描く投資支援プラットフォームの全体像
(出所:クリプタクトの資料を基に本誌作成)
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