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 メルカリの金融子会社であるメルペイは2021年8月3日、少額融資サービス「メルペイスマートマネー」の提供を開始したと発表した。メルカリやメルペイの利用実績といった行動情報を与信に活用するのが特徴だ。従来の審査手法では融資を受けるのが難しかった層にも、融資を提供できるという期待がある。メルペイ取締役COO(最高執行責任者)の山本真人氏は、「与信サービスを拡張し、さまざまなシーンで利用できるようにする」と語る。

 メルペイスマートマネーは、申し込みから審査、利用、返済までをメルカリアプリで完結できる融資サービスだ。貸付上限は20万円。審査に通過すると貸付金がメルペイ残高にチャージされる。利用者は、メルカリアプリでの買い物やメルペイ加盟店での決済に使えるほか、銀行口座への出金も可能。返済方法は銀行引き落とし以外に、メルカリの売上金やポイントが利用できる。

 最大の売りは、メルカリやメルペイの利用実績に応じて、融資可否や金利・利用限度額を決める点。例えば、メルカリでの出品実績が多ければ金利を引き下げるといった具合だ。メルペイは2019年4月に後払いサービス「メルペイスマート払い」を開始しており、独自のAI(人工知能)与信モデルを構築済み。これをメルペイスマートマネーでも生かす。年収などの属性情報だけに頼らないため、幅広い利用者の資金需要に応えられると見込む。

 今回、メルカリグループが融資に進出した背景には、利用シーンの拡大も挙げられる。メルペイによる支払いでは、メルカリでの売上金や後払いを活用できるが、対象はキャッシュレスに対応した加盟店に限られる。融資サービスを提供することで、利用者はキャッシュレス以外の手段でも支払いが可能になる。