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メッシュ分割した要素ごとに数式使い分け

 モーターの小型化に重要な冷却設計に対しては、温度分布や熱の伝わり方を短時間に高精度にシミュレーションできる技術を開発した。従来は、初期の設計段階では、精度の高いシミュレーションは演算時間が長いという点から、精度の低いシミュレーションしか適用できなかった。

 同社が開発したのは、メッシュ分割した要素ごとに、適用する数式を指定できる統合ソフトウエアと呼ぶシミュレーションツールである。同社が従来、初期の設計段階に使用していたのは熱回路網法と呼ばれる演算時間は短いが解析精度が低い手法。一方、現時点も含め最終評価に使用しているのが、熱流体解析(CFD)と呼ばれる演算時間は長いが解析精度も高い手法である。統合ソフトウエアでは、両方式の数式を要素によって使い分けられるようにした。

 同社によれば、熱回路網法は各部品の間を伝わる熱流体を専門家の知見を基に簡易的な数式で表したもので、少ない要素数で大まかな傾向を評価できる手法。これに対してCFDは、3次元的な温度分布を高精度かつ詳細に評価できる手法で、要素数も多いが最終的な評価にはやはり欠かせないものという。同社が開発した統合ソフトウエアは、要素ごとに適用する数式を指定できるだけではなく、要素数も両手法の中間程度。CFDほど細部を詳細に評価をできるものではないが、精度はCFD並みと高く、処理時間はCFDの1/8と短い。設計者が初期の設計段階で使用することで、モーターの小型化に向けた設計コンセプトに問題がないか早期に評価できるようになり、モーターの小型化の推進に貢献するという。