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 新しい自動車サービスの広がりで、業界の秩序が崩れ始めた。自動車部品最大手の独ボッシュ(Bosch)は2018年2月21日、ライドシェア(相乗り)事業に参入すると発表した。ライドシェアは、主要顧客である自動車メーカーが熱心に事業性を探る分野。Boschの参入表明は、顧客との真っ向勝負を辞さないことを意味する。

(出所:Bosch)
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(出所:Bosch)

 米新興企業のスプリッティング・フェアズ(Splitting Fares、SPLT)を買収した。買収額は明らかにしていない。SPLTは、米国とメキシコ、ドイツで企業向けのライドシェアを提供。14万人が利用しているとする。ライドシェアは、米ウーバー(Uber)や同リフト(Lyft)、中国・滴滴出行(Didi Chuxing)などが有名だ。これらは一般の消費者にサービスを提供するが、SPLTは企業の通勤利用に焦点を当てて差異化している。

 Boschがライドシェアに参入するのは、自動車事業の付加価値が今後、サービスに移る可能性があるとみるからだ。Boschにとって、付加価値の高い事業に関われずに埋没することへの危機感が、自動車メーカーとのあつれきにつながる恐れを上回ったと言えよう。

 独調査会社スタティスタ(Statista)は、2022年に世界のライドシェアの利用者数が6億8500万人に達すると予想する。加えてライドシェアは、これから始まる自動運転時代の主要サービスになる可能性がある。大手自動車メーカーやライドシェア各社が、自動運転車との連携に注目。同事業で大きなコストを占める人件費をなくし、稼働率を高められる可能性がある。