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 NTTは、自然界に放置しても土壌や生物に悪影響を与えない一次電池「土に還る電池(ツチニカエルでんち)」を開発した(ニュースリリース、図1)。開発した電池は、環境負荷の高い電極や電解質、筐体を、生物や肥料由来といった環境負荷の低い材料で構成した(図2)。出力電圧は1.1V(測定電流1.91mA/cm2)。屋外に配置して回収が難しいセンサー機器などでの活用を見込む。同社はこの電池を同社のプライベート展示会である「NTT R&Dフォーラム2018」で展示した。

図1 開発した「土に還る電池(ツチニカエルでんち)」
図1 開発した「土に還る電池(ツチニカエルでんち)」
開発した電池に水を染み込ませて起電力を発生させる。
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 開発した電池は、正極活物質に空気中の酸素を用いる空気電池である。空気電池の正極(空気極)には、空気中の酸素を電極内部に拡散できる導電性の3次元の多孔体構造が必要になる。従来は、粉末状の炭素をフッ素樹脂の結着剤で固形化して多孔体構造を実現していた。しかし、結着剤のフッ素系樹脂は、焼却時には有害ガスが発生するなど、環境への負荷が大きかった。

図2 電極や電解質を生物由来の材料や肥料成分の材料に置き換え
図2 電極や電解質を生物由来の材料や肥料成分の材料に置き換え
(図:NTT)
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