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 米リテルヒューズ(Littelfuse)は2018年3月6日、同社の車載事業戦略を発表した。主力の回路保護部品に加え、今後はSiC(炭化ケイ素)などのパワー半導体にも力を入れる。同社Global Director Marketing Automotive ElectronicsのCarlos Castro氏が説明した。

Global Director Marketing Automotive ElectronicsのCarlos Castro氏
Global Director Marketing Automotive ElectronicsのCarlos Castro氏
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 同社は2015年にSiCパワー半導体を手がける米モノリスセミコンダクター(Monolith Semiconductor)に出資し、2017年にはモノリスの株式の過半数を取得した。モノリスのSiC技術は性能の高さに加え、コスト競争力でも強みを持つという。具体的には、SiC専用の製造ラインを必要とせず、「標準的なSi CMOSプロセスの1工程に変更を加えるだけでSiCデバイスを製造できる」(Castro氏)という。一つの生産ラインをSi用とSiC用に切り替えて使えるため、「SiCの専用ラインを使う競合他社に比べて、工場の稼働率を高めやすい」(同氏)とする。実際、モノリスが製造を委託している米国テキサス州の車載対応の150mm(6インチ)工場(SiファウンドリーのドイツX-FABの工場と思われる)はSi CMOSとSiCの両方に対応しているという。

 同社は2017年に産業機器などの用途に向けて1200V耐圧のSiC MOSFETとSiCショットキー・バリア・ダイオード(SBD)をそれぞれ発売した(関連記事:Littelfuse、1200V耐圧SiCダイオードの品揃えを拡充)。2018年にはSiC MOSFETで900V品、1700V品、SiCダイオードで650V品、1700V品をそれぞれ発売し、製品ラインナップを拡大する。

2019年に車載グレードのSiC製品を発売
2019年に車載グレードのSiC製品を発売
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 2019年には車載グレードに対応したSiC MOSFETとSiCダイオードをそれぞれ発売する。SiC MOSFETは第2世代(Gen2)品、SiCダイオードは第3世代(Gen3)品になる。また、SiC MOSFET、SiCダイオードともパッケージングのラインナップを拡大し、2019年にはフルSiCに対応したモジュールを開発するという。

 車載用のSiC製品は、直近ではプラグインハイブリッド車(PHEV)や電気自動車(EV)のオンボード充電器(家庭用電源から自動車の電池に充電する用途)への利用を想定している。モーター制御用のインバーターへのSiCの利用は2020年以降になる見通しで、「数量が出るのは2025年以降になる」(同氏)と述べた。