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EPSで運転者の意思を把握

 EPSの付加価値を高めるもう一つの取り組みが、運転者のステアリング操作への意思を検出する「ハンズオンディテクション」と呼ぶ技術である(関連記事:ジェイテクトが技術試乗会、複数のEPSでシャフトレスを実現)。レベル3の自動運転車では運転者がステアリングホイールを握っているか、システムが常に把握する必要がある。通常はステアリングホイールに新たに静電容量式のタッチセンサーなどを搭載するが、誤認識が多いほか、運転者の意思を把握することが難しい。追加でセンサーを搭載するため、コストも増える。

 これに対し、同社の技術はEPSがもともと備えるトルクセンサーを使い、追加のセンサーなしに運転者の操作意思を検出する。EPSでトルクが検出されると、運転者の操作意思があると判定する。ただ、実際には路面の凹凸などによってEPSにはさまざまなトルクが加わるため、こうしたノイズ成分を取り除き、運転者が意図するトルクのみを抽出するアルゴリズムを開発することで実現した。

ハンズオンディテクションのデモ
ハンズオンディテクションのデモ
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 自動運転時に運転者がステアリングホイールにトルクを加えると、操作権限をシステムから運転者に速やかに移譲できることを確認した。開発したアルゴリズムは顧客から高い評価を受けており、「アルゴリズムだけでも売ってほしいという要望もある」(同氏)という。同社はアルゴリズム単体ではなく、アルゴリズムを搭載したEPSを販売する方針であり、2020年の実用化を目指している。

シャシーの統合制御も視野に

 自動運転車ではステアリングだけではなく、ブレーキなどを含むシャシー全体の統合制御が重要になる。この点に関しては、「現状では具体的な取り組みは話せないものの、他社との連携によって実現していく」(同氏)と述べた。他社と連携する際に、上記のようなさまざまな技術を持っていることが重要になるという。技術的な連携については、すでに一部で着手しており、「2018年内には事業的な連携についても検討したい」(同氏)と述べた。