アクセンチュア日本法人は、製品やサービスなどのデザインについての提言「フィヨルドトレンド2018(Fjord Trends 2018)」に関する記者説明会を2018年3月13日に開催した。デジタルだけでは完結しない身体的な(フィジカル)体験を伴う製品・サービスの重要性が高まっており、企業はそのための技術や人材、開発体制などを整備する必要があるという。

フィヨルドトレンドの「フィヨルド」は、アクセンチュアが2013年に買収したデザインコンサルティングファームの社名。現在は、アクセンチュアのデジタルマーケティング事業部門のアクセンチュア インタラクティブに組み込まれている。そのフィヨルドが、製品・サービスなどのデザインで企業が押さえるべきポイントとして毎年公表している提言がフィヨルドトレンドである(フィヨルドトレンドのWebサイト)。
2018年版のフィヨルドトレンドでは、(1)フィジカルが反撃に、(2)コンピューターにも目が、(3)アルゴリズムのとりこ、(4)機械による意味の探求、(5)透明性への信頼、(6)倫理経済、(7)枠を超えたデザイン、の7つを打ち出した。さらに、これら7つのトレンドに共通するテーマとして「テンション」を挙げている。このテンションとは、「対立構造が生み出す緊張関係」を意味する。例えば、「デジタルとフィジカル」や「人と機械」など、ともすれば対立構造で捉えられることの多い概念が融合することによって、新しい価値やビジネスが生まれる可能性があると、アクセンチュア日本法人デジタルコンサルティング本部シニア・マネジャーの浦辺佳典氏は語る。同氏によれば、これら7つのトレンドのうち日本企業への影響が大きいのは(1)(3)(4)(7)だという。