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 白銅と東京理科大学、キヤノンマーケティングジャパン(本社東京、以下キヤノンMJ)は共同で、ダイカスト用アルミニウム合金である「ADC12」(Al-Si-Cu系合金)を3Dプリンターで造形することに成功した*1。具体的には、市販の3Dプリンターで使えるADC12の粉末材料と造形条件(レシピ)を開発している。ADC12はダイカスト材料として日本で最も使用量が多い材料だが、従来の金属3Dプリンターでは正式に対応していなかった。白銅は2018年4月から、金属3DプリンターによるADC12の造形サービスを開始する(図1)。

*1 ADC12の化学成分(質量%)は、日本工業規格の「アルミニウム合金ダイカスト」(JIS H 5302:2006)によれば、銅(Cu)が1.5~3.2、ケイ素(Si)が9.6~12.0、マグネシウム(Mg)が0.3以下、亜鉛(Zn)が1.0以下、鉄(Fe)が1.3以下など。
図1 アルミニウム合金「ADC12」を使って3Dプリンターで造形したサンプル
図1 アルミニウム合金「ADC12」を使って3Dプリンターで造形したサンプル
アルミダイカストで量産する部品の試作を主なターゲットとする。
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