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 米エヌビディア(NVIDIA)は2018年3月27日(米国時間)、自動運転車の実証試験に向けたVR(仮想現実)シミュレーションシステムを開発したと発表した。米国サンノゼで開催中の開発者会議「GPU Technology Conference(GTC)2018」の基調講演で、同社CEO(最高経営責任者)のジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏が明らかにした(図1)。2018年第3四半期に、同社のパートナー企業への提供を始める。

図1 エヌビディアCEOのジェンスン・フアン氏
図1 エヌビディアCEOのジェンスン・フアン氏
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 SAE(米自動車技術会)が定める「レベル3」以上の自動運転を実用化するには、「数十億マイルに上る走行試験を行って、自動運転システムの信頼性を検証する必要がある」と同社は見る。今回のシステム「DRIVE Constellation」で作ったVR環境で走行試験を行うことで、実際の環境で行う走行試験の頻度を大幅に減らせる。また、実環境では設定しにくい危険な走行条件などを再現して走行試験を行えるため、「システムの信頼性を高められる」(同社)とする。

 エヌビディアが開発したシステムは、二つのサーバーで構成するAI(人工知能)プラットフォームである。同社のGPU(画像処理ユニット)を搭載する一つ目のサーバーでは「DRIVE Sim」というソフトウエアを用いて、様々な走行シミュレーションの環境を作る。カメラやミリ波レーダー、LIDAR(レーザーレーダー)などのセンサーデータも作成して、二つ目のサーバーに送り出す。

 同社の最新の車載AIコンピューター「DRIVE PX Pegasus」を搭載する二つ目のサーバーでは、これらのセンサーデータを基に加減速や操舵などの指示を行い、一つ目のサーバーにフィードバックする。このように二つのサーバーを連携させることで、自動運転車を正しく操作できているかどうかを検証する仕組みである(図2)

図2 VR環境における走行試験の例
図2 VR環境における走行試験の例
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