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 コネクターメーカーのヒロセ電機は、関係会社の一関ヒロセ電機(本社岩手県一関市)内に「一関試験センター新棟」(以下、新棟)を新設し、2018年3月23日に稼働開始した(プレスリリース)。自動車や産業機械、ロボット向けに高まっている堅牢性の高いコネクターの需要に応える狙い。振動や熱、有毒ガスなど耐久性に関連する品質試験機能を大幅に強化した。「試験機能を質・量ともに従来設備の約2倍に増強」(同社)して、各種試験に要する期間を大幅に短縮。ものによっては半減させて開発リードタイムの大幅短縮をはかる。

図1 稼働開始した「一関試験センター」
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図1 稼働開始した「一関試験センター」

最大積載質量が350kgの大型装置も

 新棟の延べ床面積は、従来の試験装置エリアの約3倍となる2600m2。小さめのサッカーコートの約半分の面積で「コネクターメーカー最大級」(同社)とする。試験設備は4割近く増やし、従来設備と合わせて150台以上を揃える。車載製品向けコネクターの需要増に対応するため、耐水試験機や複合振動試験機、塩水噴霧サイクル試験機などを拡充している。

 新棟内のエリアは大きく3つに分けられる。エリア1は、主に振動試験を行うエリア。振動環境下でのコネクターの耐久性や性能を調べる。温・湿度環境を変えながら振動を加えられる複合振動試験機などを備えており、振動環境下でのコネクターの耐久性や性能を調べる。最大積載質量が350kgと産業機械向けの大型振動試験機や、温湿度を急速に変えられるものなど複数種類の装置を設置している。

図2 複合振動試験機
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図2 複合振動試験機

 エリア2は、温湿度の変化による材料の変形や破損などを調べる環境試験エリア。恒温恒湿槽や冷熱衝撃試験装置、熱衝撃試験装置、結露試験装置、低温槽、恒温槽などを備える。イオンマイグレーション(エレクトロケミカル・マイグレーション)*1を人工的に再現して絶縁抵抗を監視する装置などもある。

*1 イオンマイグレーション
水分が多い環境下で電子回路の端子間に直流電圧を印加すると、正極から負極に向かってプラスの金属イオンが移動・成長し、最終的に短絡してしまう現象のこと
図3 熱衝撃試験機
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図3 熱衝撃試験機