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 自動車メーカーの衝突安全について取材する機会を得た。マツダの最新「CX-8」の説明と共に、目の前で衝突実験を行なってくれるという。まずは最新の衝突安全技術について、レポートをお届けしよう。

図1 CX-8のボディー構造における衝撃吸収のメカニズム
図1 CX-8のボディー構造における衝撃吸収のメカニズム
フロントバンパーの補強材に1800MPa級の超高張力鋼板を使用し、受け止めた衝撃を左右それぞれ3本のロードパスに伝え、効果的に吸収。室内空間はピラーやサイドシルの強固な構造で変形を抑える。
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 クルマの衝突安全基準は国や地域により細かく法規制で定められている。それは国や地域によって交通事故の傾向が異なることも影響している。また法規制よりも各国の非営利団体などが評価するNCAP(自動車アセスメント)の方が要求は高い。

 しかもクルマは燃費や走行性能、さらにはデザイン、生産コスト、エンジンの冷却性能や整備などのメンテナンス性まで考えて衝突安全性を高める工夫を施さなければならないなど、自動車メーカーにとって様々な制約があるのも現実なのである。そんな制約がありながらも、マツダの現行モデルは、ほぼすべてが世界各国のNCAPで最高ランクを獲得している。

 衝突安全性で最も優先されるのは乗員の安全確保だ。前方の衝突安全性については車体前方をクラッシャブルゾーンとして衝撃を吸収し、室内空間の変形を抑えるのが一般的な考えであり、マツダもセオリーを守りつつさらに独自の安全技術で設計を進めている。

 CX-8の場合、エンジンルーム内ではインナーフェンダーの頂部をアッパーロードパス、サイドメンバーをメインロードパス、サブフレームをアンダーロードパスとした“マルチロードパス”構造で効率的に衝突時のエネルギーを吸収するようにした。