人工知能(AI)やビッグデータ分析といった最新のITを金融業界に適用するFinTech。その次にITの適用で盛り上がるのは不動産業界──。そんな「不動産テック」の展望と具体的な適用例を有識者を招いて紹介するプレスセミナーを、レオパレス21が2018年4月17日に開いた。
不動産テックについて解説したのは、東京大学大学院の山崎俊彦准教授だ。情報理工学系研究科電子情報学専攻で、AIを使った物体認識や機械学習といった技術を不動産関連サービスに適用する研究を手掛けている。
山崎准教授はまず、不動産テックの動向について解説した。様々な調査結果を示しながら、「不動産テックのグローバルな市場規模は、FinTechの3分の1程度。しかし、FinTechはITを適用できる領域が限られ、伸び悩んできている。一方、不動産業界ではITの適用が進んでいるものの、適用できる業務やサービスの余地がまだまだある。不動産テックは広がりやすい状況にある」と解説した。