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 日本オラクルは2018年4月19日、「自律型(Autonomous)」を冠したデータベース(DB)クラウドサービス「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud」の提供開始を発表した。自動パフォーマンス診断や自動最適化といった自律型データ管理機能を備える。AWS(Amazon Web Services)のデータウエアハウス(DWH)サービス「Amazon Redshift」などへの対抗サービスと位置付けられる。

日本オラクル クラウドソリューション営業統括の竹爪慎治執行役員
日本オラクル クラウドソリューション営業統括の竹爪慎治執行役員
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 「自律型は今後のOracle Cloud Infrastructure(Oracle Cloud)のフラグシップに当たる」。日本オラクル クラウドソリューション営業統括の竹爪慎治執行役員がこう話すように、自律運用によるメリットを打ち出し、クラウドで先行するAWSやMicrosoft Azureなどを追随したい考えだ。特に、オンプレミス(自社所有)環境で稼働するOracle DBの基幹系システムを、Oracle Cloudへ巻き取る狙いが大きい。日本オラクルの佐藤裕之 Cloud Platformビジネス推進本部長は「データベース管理者(DBA)は、自律型により従来の運用管理負荷を減らし、もっとイノベーティブな仕事にシフトしてほしい」と話す。

 Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudの利用料金はCPUとストレージの組み合わせで決まる。CPUは「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud - Extreme Performance Edition」でライセンス持ち込みありの場合が3万8667円~(1OCPU/時間)、なしの場合が20万1333円~(1OCPU/時間)。ストレージは「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud - Exadata Storage」で1万7760円~(1TB/月)である。

 2018年6月には、DBサービスにOLTP(オンライントランザクション処理)版を提供開始予定。さらに今後は、他のミドルウエア領域にも自律型を広げる計画である。

機械学習でDBを自動チューニング

 Autonomous Data Warehouse Cloudは、Oracle Cloud上に構築した、DWH向けのDBクラウドサービス。DBには、最新の「Oracle Database 18c」を搭載したアプライアンス「Oracle Exadata」を採用。このDBに対して、「チューニングなどの自動管理機能、セキュリティを担保する自動保護機能、ダウンタイムを減らす自動修復機能の3つを提供する」(竹爪執行役員)。

Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudの概要
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Oracle Autonomous Data Warehouse Cloudの概要

 自律型のデータ管理により、DBの自動パフォーマンス診断と自動最適化を繰り返す。自動パフォーマンス診断は、自動データベース診断モニター「Automatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)」や自動ワークロードリポジトリ「Automatic Workload Repository」など、従来のパフォーマンス管理ツールを活用する。

 自動最適化では、機械学習に基づいたポリシーベースの自動化を行い、障害回避やクエリー(SQL文)の自動チューニングなどを実施する。学習データとして、各種ログやデータベースの統計情報、オラクル社内の知見などを用いる。自動チューニングでは「データがロードされたタイミングで新たに統計情報を収集。これを使いオプティマイザーがSQL実行計画を再評価して、より良いものを推奨する」(日本オラクル Cloud Platformビジネス推進本部の桑内崇志ビジネス推進第2部長)。

 Oracle DBには、ユーザーが投入したクエリーを解析し、実行負荷(コスト)が低い実行計画をはじき出す最適化機能「コストベースオプティマイザー」が搭載されている。コストを計算する材料としてオプティマイザーが利用するのが、DBのテーブルに格納されたデータの行数やブロック数、CPU性能やI/O性能といった各種情報を集めた統計情報だ。