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 「駐車場シェア」大手のakippaは、出口で利用料金を精算するようなゲート式駐車場でのシェアを始める(図1)。電子錠大手のアートと共同で開発した管理システム「シェアゲート」を導入し、これまでシェアができなかった駐車場を利用できるようにする。続々と同市場に参入する競合他社を、利用可能な駐車場を増やすことで突き放す。

図1 akippaの管理システムを導入したゲート式の駐車場
図1 akippaの管理システムを導入したゲート式の駐車場
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 akippaは2014年に駐車場シェアの仕組みを始めた先駆者だ (関連記事:クルマの利便性を高める新しいシェア、拡大する駐車場シェアに続々参入)。駐車場シェアは、月極や個人の駐車場を空いているときに貸し出すサービス。利用料金を近郊の有料駐車場の半額以下に抑えて提供し、akippaはそのうち約5割を手数料として得ている。駐車場の検索や決済にはスマートフォン(スマホ)を使う。

 今回開発したシステムは、通信機能を備えた端末を精算機部分に搭載して実現する。予約の手順は従来と同様だ。スマホやPCの画面で駐車場を検索し、利用料金などに同意して予約を実行する。

 違うのはここから。運転するクルマが駐車場のゲートに近づいたら、スマホのBluetooth機能を起動して駐車場側の端末と接続する(図2)。スマホ画面に表示した鍵のイラストを押してゲートを開ける(図3)。Bluetoothの認識距離は半径約3m。アプリケーション(アプリ)を起動していれば、ETCのように通過するだけでゲートを開けることもできる。スマホを使った開錠以外に、事前に取得した番号を通信機のタッチ画面に入力する方法がある。スマホを所有していなくても利用できる。

 ゲート式駐車場でのシェアが可能になれば、ホテルや商業施設、大型ビルなどにある大規模駐車場の稼働率を高められる。駐車場不足に対する懸念が広がる都心部で、多くの拠点を確保できるのが強みだ。

図2 通信機能を備えた端末を精算機部分に搭載(写真右)
図2 通信機能を備えた端末を精算機部分に搭載(写真右)
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図3 スマホ画面に表示した鍵のイラストを押してゲートを開く
図3 スマホ画面に表示した鍵のイラストを押してゲートを開く
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