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エイブリック 代表取締役社長 兼 CEOの石合信正氏
エイブリック 代表取締役社長 兼 CEOの石合信正氏
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 アナログ半導体のエイブリックは、開放電圧0.35V、発電電力1μWといった微小な電力を使ってセンシング、無線送信を可能とする技術「CLEAN-Boost」を開発し、2019年に実用化すると発表した。電池なしでの無線センシングが可能となる。まずはセンサーを建物の壁内や配管部分に埋め込み、漏水などを検知して損傷を防ぐといった用途を想定する。現在、共同開発を進める企業などにサンプル品を提供中。2023年には売り上げ規模50億円程度を目指すとする。

 エイブリックは、セイコーインスツルの半導体事業を起源とするエスアイアイ・セミコンダクタが2018年1月に社名変更した企業で、現在は日本政策投資銀行が70%を出資する。超小型、低消費電流、低電圧駆動のアナログ半導体を得意とし、省電力かつ電池レス化に向けた取り組みを進めてきた。

従来使えなかった1.0V以下、1mW以下の微小電力も利用できるとする
従来使えなかった1.0V以下、1mW以下の微小電力も利用できるとする
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 CLEAN-Boostを実現するための技術は主に2つ。1つは、0.35V以上、1μW以上という微小な電力に対し、「鹿威し型回路」で時間をかけて蓄積し、一気に無線送信として放出することで、センシング、無線送信を実現する。この蓄電昇圧部について、消費電力が0.1nAと小さい電圧検出回路、動作電圧が0.35Vと低い昇圧回路を実現し、自己消費電力を抑えることで、1μWオーダーの電力利用を可能とした。もう1つは、A-D変換せずにセンサーの発電量と送信間隔の相関を利用する、低消費電力のデータ送信技術だ。

鹿威し型回路を説明するスライド
鹿威し型回路を説明するスライド
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蓄電昇圧部の低消費電流化、低電圧動作を実現した。無線通信は消費電力の観点からBluetooth Low Energy(BLE)を想定しているという
蓄電昇圧部の低消費電流化、低電圧動作を実現した。無線通信は消費電力の観点からBluetooth Low Energy(BLE)を想定しているという
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